庁立小樽商業卒業式

大正十年三月十八日 小樽新聞朝刊第二面

(記事本文と画像)

●庁立小樽商業卒業式
既報の如く庁立小樽商業学校第四回卒業式は十七日午前十時同校講堂挙行されたるが定刻職員生徒父兄保証人着席し次に来賓伴商業校長代理中村教授堀清水岡部 新妻の各中等学校長大浦区長代理村住南野清水梶川栗原の各小学校長外区内公職者数十名入場続いて大場長官代理臨場富岡教諭の指揮にて同修礼を行ひ、唱歌君 が代合唱の後

松村校長勅語を奉読し次に卒業生六十九名に対し総代秋田政治に授与し更に五ヶ年皆勤者岡廣外六名に金牌を四ヶ年皆勤者石ヶ守貞三郎外六名に銀牌、三ヶ年皆 勤者東谷茂平外七名に銅牌を二ヶ年皆勤者秋田政治外九名に各賞状を授与し尚ほ剣道部精勤者に夫々賞品を授与して松村校長卒業生に向ひ徳川家康の家訓を引例 して卒業生の前途を祝福して山本厚三、香村英太郎両氏の奨学精神に就き陳述し終つて来賓大場視学官長官祝辞を代読大浦区主事区長祝辞を代読山本厚三氏の祝 辞朗読の後校歌修礼型の如く行ひ正午閉式、右終つて紅白餅及折詰の饗応ありて一同退散因に卒業生氏名は左記の如し
(イロハ順)
石ヶ守貞三郎、石本武明、泉順三、岩倉英三、稲見賢次郎、石黒鶴治、今村恒二、原利光、灰野文一郎、端健之助、八反田善吉、橋本嘉一郎、渡邊善之助、西本 福治、大島昌次、大符榮治、小熊直吉、奥井賢三、小川傅松、岡廣、岡本彦市、川合繁哉、金井健四郎、片岡克一、金谷菊松、河崎八郎、笠島貞雄、片桐省吾、 片桐寛一郎、米田俊雄、吉田正雄、高橋一郎、堂城不二人、谷健一郎、高橋寛一、高橋重雄、中山範義、長野金之助、那須文昧、長原七郎、中原義雄、向井才 一、梅津喜代治、野村新次郎、黒田藤次郎、安田秀、安井雅二、柳舘二郎、摶久義、蒔田榮一、相場喜代造、小泉吉治、小林多喜治、足立登、秋田改治、東谷 荘平荒谷浩、安宅文雄、阿部藤作、斎藤正七、坂本清、斎藤次郎、佐藤正三、菊地邦雄、三村健之助、清水恒男、廣瀬善一郎、久米彌一、杉浦光雄

(※ 以上、新聞紙面に表示された文字より判読したものです)

大正十年三月十八日小樽新聞二面
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   この年の小樽商業学校では、卒業生の間で校長排斥運動が起きておりました。卒業式直前の動きには警察も警戒をしていた様子が式前日の紙面からもうかがわれ ます。
   多喜二と同時に受験した合格者は100名いましたが、この日卒業したのは69名しかいません。今日の高校を卒業する生徒の割合から考えると学業面、生活面 ともに相当厳しかったものと考えられます。
   当時の紙面には誤字が大変多く(人名は特に!)、多喜二は”多喜治”とされています。

(※ 画像は、国立国会図書館所蔵のマイクロフィルムより複写、引用)

白樺文学館 - 小林多喜二の書簡 常時展示中

時代を撃て・多喜二