『私たちはいかに「蟹工船」を読んだか―小林多喜二「蟹工船」エッセーコンテスト入賞作品集―』を刊行!!

白樺文学館多喜二ライブラリーは、2008年2月10日、『私たちはいかに「蟹工船」を読んだか―小林多喜二「蟹工船」エッセーコンテスト入賞作品集―』を刊行しました。発売は株式会社遊行社。

本書は、小樽商科大学(旧小樽高等商業学校)の卒業生、小林多喜二(1903~33)の代表作「 蟹工船」の小説とマンガの読書を通じて、これからの日本社会のあり方を深く考えるという趣旨で公募した「Up to 25『蟹工船』読書エッセーコンテスト」(小樽商科大学と白樺文学館多喜二ライブラリー共催)から生まれたエッセー集です。

新書判、160ページ。定価(本体467円+税)とハンディーな体裁で、中学生にも読みやすいようルビ付き。
中身は現代青年たちの肉声を満載し、必読の一冊に仕上がりました。

荻野富士夫(小樽商科大学教授)、香山リカ(精神科医、帝塚山大学教授)、島村 輝(女子美術大学教授)、ノーマ・フィールド(米国・シカゴ大学教授)、由里幸子(朝日新聞社前編集委員)の5氏が、国内外の若い世代から寄せられ117篇の力作から選んだ17編の優秀作を編んだものです。その充実した内容は、本書に収められた選考委員の先生方のメッセージの評価が示すところです。

すでに、『朝日新聞』『北海道新聞』『秋田魁新報』『しんぶん赤旗』の各紙に広告が出たこともあって、発売元の遊行社には、連日かつてないほどの注文が殺到しているとのことです。


同書の内容は、
▽秋山義昭小樽商科大学学長の「小樽高商と多喜二」の巻頭言をはじめ、

各選考委員講評として、▽島村 輝 (女子美術大学教授) ……選考委員長総評「瑞々しい感性の作品群、▽荻野富士夫 (小樽商科大学教授)……若い世代は「想像力」とたくましさを持っている、▽香山リカ (帝塚山学院大学教授)……心から拍手を送る、▽ノーマ・フィールド (米国・シカゴ大学教授)……みなぎる憤りと正義のエネルギー、▽由里幸子(朝日新聞社前編集委員)  ……現代を新たな目で見直す、の選考メッセージに続き、

入賞作品の〈大賞・小樽商科大学学長賞受賞〉▽山口さなえ=二〇〇八年の「蟹工船」/〈準大賞・白樺文学館館長賞―▽小嶋森人=僕と「蟹工船」、▽神田ユウ=至誠日日新、▽狗又ユミカ=私たちの兄弟が、ここにいる、<荻野富士夫・特別奨励賞>▽竹中聡宏=現代人こそ「蟹工船」を読め/<香山リカ・特別奨励賞>▽佐藤美幸=器/<島村輝・特別奨励賞> ▽長田典之=二○○八・一一・一/<ノーマ・フィールド特別奨励賞> ▽佐藤亜美=「蟹工船」、多喜二の言葉を今なお運ぶ/<由里幸子・特別奨励賞>▽吉元一真=「蟹工船」から考えた日本の介護体制、<奨励賞>▽笹井良太=社会主義の「翻訳者」/▽南楠=めざめよう、人/▽濱田大輔=忘れられた多喜二の精神/▽秋田尚文=多喜二が語らなかったもの、そして「蟹工船」が語るもの/▽志賀一也=多喜二と父とチャップリン/▽陳君=「蟹工船」とダンボールの人たち/H・T=ネットカフェの住人/▽神村和美=現在を射る視点

の17篇を収めています。


同書の刊行は、小樽商科大学でのコンテスト授賞式とともに、生誕105年の小樽多喜二祭で、受賞者と選考委員の先生方が一堂に集うトーク・インのイベントを記念するもので、同イベントには中国から応募の入賞者も参加する予定です。

2008年2月、小樽は、「蟹工船」を通じた大きな交流の広場となります。

共同主催、後援、ご支援いただいた各位に篤く御礼申し上げ、この一冊が、小林多喜二の小説「蟹工船」とともに、広く若い方々によって読み継がれることを熱望します。(佐藤)

お求めは、 全国書店からお願いいたします。

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(株)遊行社 〒160-0004東京都新宿区四谷2-10八つ橋ビル4F
TEL:03-5361-3255 FAX:03-5361-1155

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